花の女王と言えばバラ。バラは結構丈夫で初心者でもそれなりの花を咲かせることができます。
バラは赤、ピンク、黄色、白、紫とほぼ全部の花色がありますし、切り花にしても花もちが良く、フラワーアレンジメントの主役ですね。
さらに、薔薇には香りの良い品種が多いのも魅力ですね。
庭植え用のブッシュタイプの他に、垣根代わりの修景用バラ、バラのアーチが演出できるツルバラ、ベランダ園芸の主役の
ミニバラ
などがあります。
バラは基本的には栽培しやすい植物ですが、剪定や病虫害対策など、手を入れる必要のある植物でもあります。
でも、手をかければ、答えてくれて良い花を咲かせてくれる、それがバラの人気の秘密かもしれませんね。
バラの生命力は強いので、上手に剪定することが、きれいに花を咲かせるためには必須になります。
また、バラは病虫害も多いので、わが国では夏場には何らかの対策が必要でしょう。
ここでは庭植え用のブッシュタイプのハイブリッドティーについて解説しましょう。
ハイブリッドティーの場合には、冬に大苗を植えつけるのがいいでしょう。
冬まで待てない人は、開花株の鉢植えを購入してください。
ただし、バラの鉢植えは乾きやすいので、土の表面が乾いたら、鉢底から流れるくらい、しっかり水やりしてください。
バラ鉢植えを庭に植えつけるときは、大苗の植え付けに準じます。
日当たり、水はけ、風通しの良い場所に大き目の植え穴を掘ってください。
腐葉土や完熟堆肥を十分すきこんでください。
バラの大苗の根鉢はくずさずに、植え穴に植えつけます。
支柱をして、たっぷり水遣りしてください。
夏場のことを考えて、株もとをマルティングした方がいいでしょう。
春はよほど乾燥しない限り庭植えのバラに水遣りは不要です。
花後は早めに、枝先から最初の5枚葉のすぐ上で切ります。
規定の希釈倍率の液体肥料を週に1回施しましょう。
ただし、花が咲いているときは施しません。
バラは水が好きな植物ですので、夏場は朝か夜にしっかりと水遣りしてください。
また、下草や周囲の雑草を刈り取って風通しを良くします。
風通しが悪い場合には、適当にバラの枝をまびくように剪定してください。
バラは、アブラムシ、ハダニなどの害虫の他、うどんこ病や黒星病などの病気にもかかりやすい植物です。
バラに病気や害虫の被害が出たら、薬剤散布して防除してください。
薬剤がお嫌な方は、日当たり、風通し、水はけが良くなるように工夫してください。
花つきを多少犠牲にして肥料を控えめにした方が病虫害は少ないです。
バラの株の状態が悪いときは、夏場につぼみができても摘蕾します。
9月の第1週くらいに秋バラのための剪定を行います。
暑さによるダメージを見極めながら、健康な株ですと枝先1/3くらいを切り戻しますと、
秋にいっせいに開花してきれいです。
病虫害がでている株では、健康な枝はできるだけ切らずに、被害を受けた枝を強めに剪定します。
病虫害がある枝は焼却処分します。
バラは真冬に強めに剪定します。
健康な株ですと、1/3くらいに切り詰めても大丈夫です。
ただし、庭植えの場合で他の植物などとの関係で背丈がほしい時には、
来年の樹形を考えて剪定してください。
真冬には石灰硫黄剤などの強めの薬剤を散布することができます。
これにより、夏場の薬剤散布を少なくすることができます。
ただし、薬害にあわないように、規定希釈倍率を守り、散布時にはメガネ、手袋、マスクを着用して、
散布後には手洗いとうがいを忘れないように。
1ヶ月に1回程度、バラの根元の周囲を少し掘り返してください。
これは中耕と言って、根に水分や養分、空気などを通りやすくします。