ガーデニングの裏技 シクラメンの夏越し

シクラメンの夏越し

夏に枯らしてしまう鉢花のNo.1は、おそらくシクラメンですよね。

もともとシクラメンは蒸し暑いのが苦手な上に、暑くなるとハダニなどの害虫に対する抵抗力がなくなり、一気に枯れてしまうことが多いようです。

葉が黄色くなったりして、調子が悪くなったシクラメンに、水遣りを続けると、ほぼ100%球根が腐って、回復不可能になってしまいます。

シクラメンの調子が悪そうだったり、自信がない方には休眠法をお奨めします。 もともとシクラメンは原産地では夏の乾燥高温期には休眠するので、自然な方法といえます。

この休眠法では、5月の下旬以降には水やりをしません。 完全に休眠させるわけですね。 シクラメンは球根ですから、水を切っても死ぬわけではありません。

そして、夏場は雨のかからない風通しの良い日陰や、1日中冷房のきいた涼しい室内に置きましょう。 冷房の切れた締め切った室内に置くのは絶対にやめましょう。

休眠させたシクラメンは9月中旬に古土を完全に取り除いて植え替えます。 古い根も、いたんでいるところは大胆に切ってかまいません。

鉢底石の上に市販のシクラメン用土を入れ、球根を載せるような感じで高植えにします。 あとは、球根が腐っていなければ、通常の水やりをすると芽が出てくるはずです。

北関東以北や標高の高い地域であれば、真夏も通常に近い管理でシクラメンを育てることができます。 葉が元気な緑色をしていれば、6月以降も風通しの良い明るい日陰で管理してください。

最近は、暑さに強い品種も出回っていますので、それらの品種では東京近辺でも可能な方法です。

水やりは、いつもよりも控えめにはしますが、水を切るわけではありません。 特に球根周辺が湿りすぎないように注意してください。

写真は8月のシクラメンですが、このように底面給水鉢だと、水を継ぎ足すだけで大丈夫です。

8月の底面給水鉢のシクラメン

園芸書の中には、夏場も薄い液体肥料を施すように書かれているものもありますが、これは大量の農薬を使用する園芸農家がやる方法で、私はお奨めしません。

枯れずに夏越しできたシクラメンは、根鉢を崩さずに植え替えてください。 この方法は失敗する確率も高いですが、うまくいくと球根を太らせて、より良い花を咲かせることができます。

底面給水鉢の場合は、2年くらい植え替えなくても、大丈夫です。

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