ミルトニア
ミルトニアはオンシジウムの仲間の洋ランで、花の形がパンジーに似ていることから欧米ではパンジー・オーキッドと呼ばれています。
他の洋ランにはない赤を主体とする花色で、花弁にビロード状の質感があり、高級洋ランとして親しまれていますね。
厳密に言うとミルトニアには、ブラジルに自生するミルトニア属と、ベネズエラなどの高地に自生するミルトニオプシス属の植物が含まれています。
また、属間雑種も多数開発されているため、ミルトニアといっても、その性質にはかなりのバリエーションがあります。
多くのミルトニアは高地系で、夏の暑さと病気に極めて弱く、育てにく洋ランです。
ただし、ミルトニアとオンシジウムの雑種のミルトニジウムは、オンシジウム同様、夏の暑さにも強く丈夫な品種です。
ミルトニアの育て方
洋ラン専門店などからミルトニアの苗を購入したら、素焼き鉢にミズゴケのみで植え付けてください。
シンビジウムのようにバークや焼き締め鉢を使うのは厳禁です。
ミルトニアは11月から4月中旬までは室内で管理します。
ミルトニアは基本的に多湿を好みますので、冬季に乾燥させすぎないように注意してください。
ミルトニアは洋ランとしては寒さに強い方ですが、できれば室温15度を維持するようにしましょう。
12,3度にしかならない場合は、水やりを控えて、霧吹きして葉に水分を補給しましょう。
ともかくミルトニアは暑さに弱い洋ランなので、屋外の置き場所は、できるだけ涼しくて風通しの良い場所にしてください。
できれば、葉の茂った木の枝に吊り下げるなど、ハンギングにしましょう。
また、直射日光は厳禁で、通常は50%遮光、真夏は70%遮光するようにしてください。
ほとんどのミルトニアの品種は夜間の気温が30度を超えると軟腐病などを発症して全滅してしまいます。
真夏は水やりを控えめにして、できるだけ涼しくしてください。
1日中エアコンをつけることができる部屋があるのなら、25度に設定して、植物育成灯などで補光する方が、屋外で管理するより夏越しできる確率は高いでしょう。
肥料は5月と6月にハイポネックスの2000倍希釈液を月2回与えてください。
肥料分が夏まで残っていると、枯れる危険性が高くなります。
ミルトニアはカトレアなどと同様に、4月初めに植え替えることができます。
また、株分けで殖やすこともできます。
葉のついたバルブを3個つけて切り離し、3.5号の素焼き鉢に水ゴケで植え付けてください。
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