パンジーは大きく分けて花径が10cmくらいの大輪種、花径が4-5cmの中輪種、花径2-4cmの小輪種があり、日本のガーデニングセンターでパンジーとして売られているのが中輪種、ビオラとして売られているのが小輪種になります。
一般的に大輪種よりも中輪種が、中輪種よりも小輪種(ビオラ)の方が育てやすくなります。
ただし、ビオラの方が普通のパンジーよりも開花が遅く、その分、開花期間も短くなる傾向があります。
ビオラは、できれば種から育てましょう。
ガーデニングセンターで売っている苗は、促成栽培なのであまりよくありません。
それに種から育てれば、かなりお安くたくさんの苗を育てることができます。
種まき
8月下旬から9月上旬にかけて涼しい日陰か風通しの良い室内でピートバンなどに種まきしてください。
発芽温度は20度なので、涼しくしないと発芽しません。
一方、種まきが遅れると、十分に生育する前に冬になってしまいます。
発芽して2,3日たったら日当たりに移してください。
発芽してからは多少の暑さにも耐えることができます。
植えつけ
ピートバンなどに種まきした場合は、本葉3枚程度でピンセットを使って、ていねいにポリポットなどに移します。
そのまま日なたで管理し、10月から11月になったら花壇やプランターに定植します。
定植時に根が回っている場合は、少し底の方の根をほぐしてから植えつけてください。
北風が直接当たる場所では、寒冷紗などで風除けをしてください。
なお、ビオラの苗を購入する場合も10月中旬から11月にかけて購入し植えつけるといいでしょう。
植えつけ後の管理
定植したビオラは、しっかり日に当てて、プランターや鉢などでは表面の用土が乾いたら水やりしましょう。
花壇のビオラは、普通は水やりの必要はありません。
3月になったら1週間に1回程度、規定量に薄めた液体肥料をあげてください。
4月になったら肥料は施しません。
肥料が残っていると、むしろ花つきが悪くなります。
春になるとアブラムシが付きやすいので、見つけ次第、防除しましょう。
花がしおれてきたら、花茎の根元から折り取ってください。
そうしないと種子に栄養が取られて、花が咲きにくくなります。
ビオラの増やし方
多くのビオラは花を摘まないで放置すると種子をつけます。
種子を涼しい場所で保存して秋に種まきすることもできますし、放置するとこぼれ種から芽が出て、勝手に育つ場合もあります。
ただし、最近のビオラはF1(雑種第1世代)のものが多く、これらから取れた種をまいても、親のようなきれいな花が咲かないことが多いです。
固定種であれば、親と同じ花になります。
なお、ビオラは耐暑性がないので夏越しすることは困難です。