空界からの力の大切さ

    前の章で仏教における三界のお話をいたしました。その話と気功治療とを対 比して考えますと、普通の気功師さんはやはり色界的な能力を使用しているの ではないかと思われます。ヨハネの黙示録における5番目以降の力を「気」の 正体と考えるとおもしろいと思います。まだ、科学的には明らかになっていな いある種の力でもって治療していると考えた方が遠赤外線や超音波を仮定する よりも実際的に思われます。

 しかしながら、その力は科学的には解明されていないので、宗教的にトライ するしかないのです。そして、古来から多くの人がさまざまな試みをしてきま したが、ある種の偶然によって生まれつきか後天的にかはわかりませんが体質 的に気功治療に向いていて、なおかつ偶然そのテクニックを会得した人が気功 師として大成し、書物にその経験の断片を書き残していったのでしょう。

 そして、空界とは、あるいは神様、仏様とは、偶然を支配している存在では ないかというはじめの議論に戻るとき、奇跡的な治療効果をあげている気功師 さんこそ神様、仏様のご加護の厚い人と言えるのではないでしょうか。


事典エイト - 新興宗教への警告 - 第7章 科学技術の進歩と限界